-
Xでシェア
-
Facebookでシェア
-
LINEでシェア
-
LinkedInでシェア
-
記事をクリップ
-
記事を印刷
-
PDFをダウンロード
デザインを問題解決に役立てる
大企業の間で、ある変化が進んでいる。「デザイン」をもっと重視しようとする動きである。とはいっても芸術性のことではない。デザインの原則を人々の業務に応用しようというものだ。
こうした新しい取り組みが出てきたのは、現代のテクノロジーやビジネスが複雑さを増していることが大きな要因である。その複雑さはさまざまな形で表れる。ソフトウェア中心の製品をハードウェアと統合し(それ自体、複雑な作業である)、ユーザーにとって直感的でシンプルなものにする(これも簡単な作業ではない)ことが求められる場合もある。取り組んでいる問題そのものが多面的である場合もある。たとえば、医療供給システムの改革は靴のデザインよりもずっと難しいだろう。また、事業環境がとても不安定であり、生き残るためにいろいろな実験をしなければならないというケースもある。
ほかにも、企業が日々対処すべき複雑な事象を多く挙げることができる。だが、共通点が一つある。人々はそれらを理解するための助けを必要としているのだ。特に、テクノロジーをはじめとする複雑なシステムとのやり取りは、シンプルで直感的、かつ心地よいものであることが望まれている。