統計学に基づいた統計的手法とは、データを分析し、部分から全体を推測する技術である。この「推測する」ところに注目されてか、統計学は未来予測の道具と考えられやすい。しかし、そもそもデータの少ない地震などは発生予測が難しく、株価変動など人間の営みが関わる事象は、非線形な変化がほとんどで、統計学的な推測には不向きである。では、統計学には何ができるのか。またITの進化でデータの収集が容易になったいま、統計学にはどのような可能性があるのだろうか。