戦略とは、企業を永続的に発展させるツールと考えられていた。ところがその後、分析の傾向が強まり、解決策を提供するツールへと変わった。我々は戦略と戦略家について問い直すべきではないか。そのためには、まず「企業目的とは何か」について自問自答する必要がある。企業目的は、その企業の原点とはいえ、IBMやアップルの再生が教えるように、時代や環境によって変わりうる。当然、戦略も戦略家の仕事も変わる。にもかかわらず、競争ゲームの計画やコーチに成り下がってしまった。ハーバード・ビジネススクールの戦略研究のリーダーが戦略と戦略家のあり方について、読者にあらためて問う。