-
Xでシェア
-
Facebookでシェア
-
LINEでシェア
-
LinkedInでシェア
-
記事をクリップ
-
記事を印刷
-
PDFをダウンロード
ドローン技術がもたらす
破壊的イノベーション
筆者のオフィスのすぐ近所に工事現場がある。朝一番にそこから聞こえる「ブーン」という機械音は、すっかりお馴染みになった。ドローンによる定時の“現場スキャン”の音である。
小さな黒いクアッドコプター(4つの回転翼を持つドローン)が、空中に見えないレールでもあるかのように、完璧な軌跡を描きながら工事現場をスキャンしていく。建設作業員は頭上の機械音にすっかり慣れ、わざわざ上を向いてドローンの仕事ぶりを見る人はいない。空飛ぶロボットは、工事現場のありふれた道具として完全に日常に溶け込んでいる。この“当たり前さ”こそが、真に革命的なのである。
現実の物理的世界を地上からも上空からも、表から裏までスキャンする作業を「現実キャプチャー」と呼ぶ。この技術がいよいよ実際に、ビジネスを変えるところまで熟してきた。