経営理論を軸として
思考し、行動する

 企業変革では23年前に、ハーバード・ビジネス・スクールのジョン・コッター教授が確固たる理論を打ち立てています。

 しかし、変化の激しい今日においてそのまま活用しても、最適効果は得られにくいと説くのが第4論文です。約400件の組織変革に関与した著者のチェンジウェーブ代表の佐々木裕子氏が、その経験から、現代の日本企業に合った変革の方法を確立し、提言しています。

 最後の第5論文では、程度問題を論じます。組織を一新する「再構築」か、微調整に留める「再構成」か、この選択を重視し、各々の実践で効果的フレームワークを示します。

 さて、2014年9月号から全44回の連載となりました入山章栄・早稲田大学ビジネススクール准教授の「世界標準の経営理論」は今号で終了となります。長い間のご執筆とご愛読、ありがとうございました。最終回では、筆者の入山氏が経営理論に関しての提言や、大胆な問題提起を書かれています。

 経営理論は、信じ込むことなく、目の前の現実に対処する際に、思考の軸として活用することだ、というものです。

 偶然にも、前述しました特集の第4論文は、著者の佐々木氏がコッターの理論を軸として、いくつもの変革において試行錯誤して、今日に合った方法を見出したもので、入山氏の提言の1つの事例になっているように見えます。

 優れた経営者やコンサルタント、そして学者は、常に自らの頭で考え抜いて、局面を打開し、新しいフレームワークを構築しているのです。