※本稿は「好奇心を収益向上に結び付ける5つの方法」の内容を基に構成されています。

好奇心の強さと能力の関係性

 エグゼクティブ・サーチ・ファームのエゴンゼンダーは30年にわたり、潜在能力とコンピテンシーの2つを主な軸として、リーダーの評価を行ってきた。その結果、好奇心がないと、どちらも身につかないという重要な知見が得られた。

 潜在能力で高評価を得るには、洞察力、影響力、胆力も必要だが、最も重要なのはおそらく好奇心(未知の経験、知識、フィードバックを追求する姿勢および変化の受容性)である。事実、リーダーが育つ過程をつぶさに分析したところ、筆者たちがリーダーを評価する際に用いる7種類のコンピテンシー(成果志向、戦略性、協働能力、チームリーダーシップ、組織育成力、変革のリーダーシップ、市場理解力)すべての水準を予測するには、好奇心が最も適していることが判明した。ちなみに好奇心の評価は、本人と周囲のインタビューをもとに、1(少しある)から4(非常にある)までの4段階で行う。