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ビジネスで成功を収めるには、組織や業界の文化に馴染むことが重要だと言われている。だが筆者らが、人種的マイノリティに属する優秀なジャーナリストたちを調査したところ、真逆の事実が判明した。彼らはマイノリティである事実を仕事に活かすことで、大きな成果を上げてきたのだ。本稿では、それを実践するための4つの戦略を示す。
仕事で成功したいのなら、一般に、文化に馴染んでルールに従うことを覚えなければならないと言われる。この理論に従えば、成功の戦略とは、自分と周囲の相違点を強調しないことだ。文化的マイノリティの多くが、特に女性と人種的マイノリティが、このアプローチを受け入れてきた。
筆者らも、同じ属性の人が少ない分野で成功している有色人種のプロフェッショナルに関する研究を始めたときは、彼らの多くから似たような戦略を使った経験を聞けると思っていた。
ところが、実際に話を聞いた、アジア系米国人とアフリカ系米国人のジャーナリストたちは違った。『オーガニゼーション・サイエンス』に掲載された筆者らの論文の通り、彼らの多くが(皆、実績のあるジャーナリストだ)、所属する組織に価値をもたらして自分のキャリアを前進させるために、溶け込むよりも目立つためのアプローチを取ったと語っている。自分の違いに光を当てて、自分のアイデンティティを活用しているのだ。
文化的マイノリティのプロフェッショナルとして、自分の違いを仕事で最大限に活かすためには、4つの戦略がある(ただし、あとで説明する通り、それぞれリスクを伴う)。