オンライン上のA/Bテストは
いまや製品開発に欠かせない
オンライン上で行う対照実験のA/Bテストは次第に価値が認められるようになり、実験用テクノロジーが比較的低コストで利用できることから、近年は急速に利用が広がっている。今日ではデジタル企業だけでなく、従来型企業にも徐々に浸透し、年間数万件のA/Bテストを行う企業も多い。
具体的には、製品、サービス、オファーの現行アプローチを体験する対照群の「A」と、改善案を試す処理群の「B」を比較する。何かを修正した場合のユーザーの反応が実験で迅速に確認できるため、企業はデジタル製品の更新や新製品開発において最善の策を割り出しやすくなる。イノベーションを本格的に導入する前に、無作為に選んだ少数の被験者に提示することで、思わぬ副作用が生じるリスクを低減することもできる。
また、A/Bテストには、修正事項の影響を客観的に評価できるという独自の強みがあり、売上高、エンゲージメントなどの主要な業績指標において、修正に起因する伸びと、修正しなくても生じたはずの伸びを切り分けることも可能だ。これらの決定的に重要な情報を活用すれば、企業はビジネスチャンスを割り出し、投資収益を正確に測定できる。