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職場で同じようなストレス要因にさらされても、うまく対処できる人と燃え尽きてしまう人では何が違うのか。筆者の研究を通じて、燃え尽き症候群への耐性が低い人は「自己破壊の罠」に陥りやすいことが判明した。本稿では、自己破壊の罠を具体的に明らかにし、それぞれの罠を回避する方法を示す。そこから抜け出すには、自己認識と自己管理という2つのスキルが必要だ。


 職場はウェルビーイングを害する恐れがある。厳しい要求、絶え間ない変化、不公平な制度などは、燃え尽き症候群を引き起こす要因の一部にすぎない。

 しかし、ストレスの多い職場環境が必ずしも燃え尽き症候群につながるわけではない。企業の従業員の42%が燃え尽き症候群であるといった報告書を読むたびに、筆者はこう考える。「残りの58%はどうなのか?」「彼らは自分を守るために何をしているのか?」「彼らから何を学ぶことができるのか?」