
Anthony Lee/Getty Images
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組織やビジネスモデルの変革には、時間をかけてじっくり取り組むことが常識とされていた。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大で状況は一変し、抜本的な変革を素早く成し遂げることが必須になった。そして大規模で永続的な変革を迅速に実現するには、小規模で秩序立った変革を積み重ねることが最善の方法である。本稿では、筆者らが「マイクロチェンジ・マネジメント」と呼ぶアプローチを成功に導くための3つの手法を紹介する。
これまでのビジネス・トランスフォーメーションと言えば、大がかりで長期間にわたる取り組みを見なされてきた。2000年代終盤の大不況以降は、以前と比べれば、テーマを絞って小規模な変革を短期間で実行することを目指すケースが増えたが、変革のマネジメントは所定の工程に沿って順次進められていく場合がほとんどだった。
転機が訪れたのは、2020年春のことだった。新型コロナウイルスの感染拡大により、世界中の企業が現実を直視せざるをえなくなり、素早く変革を成し遂げなくてはならなくなったのだ。