創造性を発揮する
働き方と組織の条件
新型コロナウイルスの感染拡大により、緊急事態宣言が数度にわたって発出されたことで、多くの企業は、半ば強制的に在宅勤務を選択することとなった。このことは、私たちの働き方に対する意識を大きく変えようとしている。
しかし、どの方向に変わっていくべきなのかは、必ずしも明らかではない。つい先頃まで、「在宅勤務が可能であればオフィスは不要だ」という言説が散見されたが、現在では極端なオフィス不要論は退潮気味であろう。かといって、オフィス勤務への単なる回帰も望ましくないという感覚を持つ人も多い。
そもそも、なぜ働き方を変えなくてはならないのだろうか。大きな理由の一つが生産性の向上である。一般的に労働生産性は、インプットとなる人・時間と、アウトプットとなる成果の比で表される。