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優れた顧客体験が収益の増加をもたらすことは証明されているが、従業員体験と顧客体験の関連性は明らかにされてこなかった。筆者らが定量データに基づく調査を実施した結果、従業員の定着率が高かったり、不安定なパートタイムではなくフルタイムの従業員が中心だったりするなど、企業が優れた従業員体験を提供することで顧客体験が向上し、収益増に直結することが判明した。


 優れた顧客体験が収益の増加をもたらすと、多くの人が信じている。また、研究でもそれが裏付けられている。しかし、そのような成功は誰の功績になるのか。

 マーケティング部門は、通常の水準を超えた売上増が達成されたら、自分たちの広告キャンペーンやブランド認知の取り組みの賜物だと指摘するだろう。製品部門は、特定の機能が顧客満足度や売上げの増加に与えた影響を数字で示すことができる。営業部門は当然ながら、自分たちが収益増の主力だと考えている。だが、HR部門はどうだろうか。