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「静かな退職」(Quiet Quitting)を選択する人が増えているという。これは、Z世代を中心に広がっている考え方で、実際に退職するのではなく、仕事は人生の中心であるべきだという考え方を否定し、時間外に働くこと、業務範囲以上に働くことを拒む姿勢を示す。つまり、仕事を必要最低限しか行わない人たちのことだ。筆者らの分析によると「静かな退職」の原因の一端はリーダーやマネジャーあるという。では、リーダーやマネジャーがメンバーの「静かな退職」を防ぐにはどうすればよいのだろうか。

必要最低限の仕事のみを行う「静かな退職」はなぜ起こるのか

 働く人々は誰もが、日々決断を下している。クビにならないように必要最低限の仕事だけをするのか。あるいは、より多くのエネルギーと努力を仕事に注ぎ込むのか。

 最近では前者を選ぶ人の多くが、「静かな退職」(Quiet Quitting)を自認している。彼らは、仕事は人生の中心であるべきだという考え方を否定する。全力を尽くすことや時間外に働くことを、期待されたくないと抵抗する。自分の立場でやるべきだと思う以上のことを要求されても「ノー」という。