パーソナルブランドを
どうすれば確立できるか

 プロフェッショナルとして、また個人として成功を収めるうえで、自分の価値を他人に認めさせることは非常に重要だ。仕事に応募する時、昇進を要求する時、リーダー職をかけて競争する時、あるいはマッチングサイトのプロフィールを書く時にも欠かせない。良くも悪くも、現代社会では誰もがブランドであり、自分自身のブランドを確立し、抵抗感を持たずにマーケティングする必要がある。

 パーソナルブランディングとは、自身のバリュープロポジション(提供価値)を明確にして表現する、意図的かつ戦略的な行為である。パブリックペルソナや社会的評価は、これまでも常に注意深く築かれてきたものだが、オンライン検索やソーシャルメディアの普及により、そのような取り組みを披露する潜在的な「観衆」が大幅に拡大し、それに伴うリスクと見返りも増大している。

 誰もが自分のパーソナルブランドを思い通りにコントロールできていると思いたいものだ。しかし残念ながら、それを実践できている人はほとんどいない。アマゾン・ドットコム創業者のジェフ・ベゾスは、このように述べたという。「あなたのブランドとは、自分がいない部屋であなたについて語られていることだ」。人々が自分に対して集合的に抱いている連想、信念、感情、姿勢、期待の結合体がブランドなのだ。したがって、正確で、一貫性があり、説得力を持ち、差別化された自身のナラティブを確立することが、あなたの目指すべきゴールである。