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リーダーはいかにして
対人スキルを身につけるべきか
エグゼクティブは常に結果を出すよう期待されてきたし、今後もそれは変わらないだろう。ただし今日では、従来と根本的に異なるやり方で結果を出すよう期待されている。英雄的な個人が先頭に立つ時代は過去のものになったのだ。代わりに、大半の企業では意思決定の分権化が進み、現在のリーダーに期待されるのは部下に適切に権限を委譲し、イネーブラーとしての役割を果たすことである。
このため、彼らはコントロール権のかなりの部分を手放さざるをえなくなっている。ラファエラ・サドゥンらが先頃「最高経営幹部に最も必要とされるスキルは何か[注]」で指摘したように、往々にして「ソフトスキル」とも呼ばれるこの対人スキルこそが、いまやリーダーにとってことのほか重要なのだ。
筆者らはリサーチャー、コーチ、リーダーシップアドバイザーとして仕事をする中で、これが新たな現実であることを裏づける多数のエビデンスに接してきた。加えて、エグゼクティブがこの状況への適応に苦慮する様子も見てきた。そもそも、「ソフトスキル」「ピープルスキル」といった言葉は広範なコンピテンシーやケイパビリティを指すため、多くのエグゼクティブは具体的に何を指すのかわからず混乱に陥る(囲み「どのような対人スキルが必要か」を参照)。