現代の最高経営幹部には
高度なソーシャルスキルが求められている
企業がCEO(最高経営責任者)やそれ以外の主要な経営幹部を採用しようと考えた時、いかなる能力を持つ人材を探すべきなのか。その答えは長らく明確であった。たとえば、技術的な専門性を持つ人、管理スキルに優れた人、財務資源のマネジメントで実績がある人などだ。
このような役割を担える人材を社外から招く時は、ゼネラル・エレクトリック(GE)やIBM、プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)などの企業、あるいはマッキンゼー・アンド・カンパニー、デロイトといったプロフェッショナルサービス大手出身の経営幹部を採用するのが好まれた。これらの企業は、そのようなスキルに長けたマネジャーを育てることで有名だったからだ。
現在では、この手法がはるか昔の話のことのように感じられる。過去20年間であまりに多くの変化が起きたことで、伝統的なマネジメントの血筋を受け継ぐリーダーが、肩書きに「最高」とつくCクラスの経営幹部として成功できるという前提は、もはや崩壊した。