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リモートワークへの備えがもたらす好影響
現在、リモートワークの費用と効果をめぐり白熱した議論が展開されているが、極めて重要なプラス面が過小評価されやすい状況が生まれている。必要に応じて、リモートワークに迅速に移行できることは、企業に重要な保険に近い柔軟性をもたらす。この種の柔軟性は、悲しいことに、異常気象が頻発する温暖化した世界では、ますます重要になるだろう。
コロナ禍では、リモートワークへの備えが整っているかどうかが極めて重要になった。パンデミックの初期、安全に出社勤務することが突然不可能になった。このため、リモートワークに対する準備態勢が整っていた企業は、そうでない競合企業と比べて、四半期の収益の落ち込みが平均9881万ドル少なく済み、純利益や株式リターンも上回った。この現象は、2020年の第1四半期~第3四半期に最も顕著に見られた。
コロナ禍が長引くにつれて、リモートワークへの対応が遅れていた企業も、技術系人材を採用したり、IT投資を拡大したり、リモートワークを可能にする人員再編をしたりすることにより、ようやく追いつき始めたが、すでにダメージが生じた後だった。