日々の仕事をパーパスに結びつけ、やる気を高める3つの戦略
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サマリー:企業のパーパスは、パフォーマンスを高める原動力になりうるが、多くの従業員はパーパスと日常業務である自己の役割を結びつけるのに苦労している。しかし、リーダーが彼らの仕事とパーパスを明確に結びつけられれば... もっと見る、この問題は解決できる。本稿では、こうした問題を解決するため、筆者らが企業と行った研究結果から導き出した3つの戦略を提案する。 閉じる

日常業務をパーパスと結びつける難しさ

 この10年、組織はパーパスこそがエンゲージメントとイノベーション、そして究極的にはパフォーマンスの原動力だという実証研究の結果を受け入れてきた。

 採用広告には、パーパスと意義に関する言葉があふれている。「あなた自身よりも大きなものの一部になろう」「私たちと一緒に世界を変えよう」といったスローガンは魅力的だ。しかし、たいていの仕事には、面倒で、あえて言えば退屈な要素がある。売り込みの電話をかけたり、タイムシートに記入したり、上司にPDFを回転させる方法を教えたりしなければならない時、大きなパーパスとのつながりを維持し続けるのは難しく感じるだろう。

 筆者らの経験によると、ほとんどの組織でパーパスの感情的・経済的利点を十分に活用できていない理由の一つは、従業員が企業の公式なパーパスに自身の役割を結びつけられずにいることである。