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組織文化を維持するための4つの戦略
リーダーが組織文化の改善という難題にどう取り組むべきかについては、これまで数多くの論文が発表されてきた。これは、特に驚くべきことではない。組織文化は、私たちの仕事上の体験や組織のあり方を形づくる重要な要素だからだ。
企業の組織文化は、業績と企業価値に影響を及ぼすだけでなく、その会社がM&A(企業の合併・買収)後の組織統合などの変化への対処や、職場におけるウェルビーイングの向上、倫理的な慣行の実践をどのように行うかなどにも強く関連している。企業は、文化を変えることにより、ずっと手が届かないように感じられていた目標を達成できる場合もある。
しかし、筆者が思うに、今日のように変化が激しい時代のリーダーにとって、組織文化の改善と同じくらい難しいものの、あまり話題にされていない重要課題がもう一つある。それは、組織文化を安定させることだ。
企業としては、M&Aや内部資源によるオーガニックな成長、デジタル戦略の推進、ハイブリッドワークの導入、リーダーの入れ替わり、世代交代など、大きな変化を経験する際に、社内で共有されている基本的な認識や価値観、行動の中で最良とされている要素を維持したい。そのような要素は、方針や価値観に関する文書に明記されていたとしても、次第に弱体化したり、変質したりする可能性がある。