
Kilito Chan/Getty Images
-
Xでシェア
-
Facebookでシェア
-
LINEでシェア
-
LinkedInでシェア
-
記事をクリップ
-
記事を印刷
サマリー:マッキンゼーの調査によると、優れた文化を持つ企業は業績が高く、変化にもうまく適応できるという。筆者は、そうした優れた企業文化を形成するためには、リーダーの好奇心が重要だと強調する。本稿では、組織と従業... もっと見る員の潜在能力を引き出すために、リーダーが従業員や顧客、組織の変化に対してどのように好奇心を示すべきかを解説する。 閉じる
リーダーの好奇心と優れた企業文化の関係
組織文化は優れた競争優位性となる。たとえばマッキンゼー・アンド・カンパニーの調査では、上位4分の1に位置する優れた文化を持つ企業の業績は、企業文化の優劣において中央値にある企業と比較して60%高く、下位4分の1に当たる企業より200%高いことが明らかになっている。
また、優れた企業文化は競合他社には容易に模倣できず、そうした文化を持つ組織は状況の変化にもうまく適応できることがわかった。同じような調査結果は、ロンドン・ビジネススクール教授のアレックス・エドマンズが行った調査でも確認されている。やはり、卓越した文化を持つ企業が優れた業績を上げていることが示されたのだ。
優れた企業文化は、業績だけでなく、そこで働く人々の成功やエンゲージメントにも貢献する。筆者は研究でしばしば、強力な企業文化の必要性とその構成要素、そしてより大きな意味とパーパスを提供するための組織文化の形成方法に焦点を当てている。その中で見落とされがちなのは、こうした規範を形成するうえで好奇心が果たす中心的な役割だ。