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上手に質問する方法を学んだリーダーは少ない
リーダーの地位にある人たちに尋ねれば誰もが言うように、彼らにとってとりわけ難しい課題の一つは、フィルターを通さずに、周囲の人たちから正確な情報を引き出すことだ。リーダーたちはしばしば、自分が受け取る情報の多くが取り繕われていたり、欠けている要素があったりするのではないかと疑っている。
彼らも知っての通り、メンバーはたいてい、組織に大きな恩恵をもたらすアイデアや経験、フィードバックを持っている。問題は、リーダーたちが本当のことをすべて聞かされているかどうか確信を持てないことだ。
このような疑念は、あながち的外れなものではない。ある研究によると、働き手の85%以上は、上司に伝えるべきことを伝えなかった経験があると回答している。また、別の研究によると、実験参加者のうち、ほかの人が恥をかかないために役立つフィードバックを実際に提供した人は、わずか2.6%に留まった。
このように口に出されない情報は、リーダーにとって極めて魅力的な未開拓資源といってよい。ところが、ほとんどのリーダーは、どうすればその資源に安定的にアクセスできるのか見当がつかずにいる。
この問題を克服するためによく実践されている戦術としては、ほかの人の視点で物を考えたり、相手のボディランゲージを読み解こうとしたりする方法がある。しかし、こうしたやり方では不十分だ。研究によると、周囲の人たちが本当に考えていること、感じていること、そして知っていることを知りたいと思えば、確実な戦略は一つしかない。それは、相手に尋ねることである。