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あなたは夜遅くまで仕事のことを考えていないか
あなたは夜遅くまで仕事のことを考えているリーダーだろうか。仕事の問題でストレスを抱えていることが多いか、それとも、夜になると気持ちを切り替えてリラックスできているか。
多くのマネジャーのように、あなたも正式な勤務時間が過ぎても常に仕事とつながっていなければならないと思っているかもしれない。リーダーシップの役割に対する要求が高いため、成果を上げる唯一の方法は24時間体制で働くことだと考えるのかもしれない。その結果、オフィスを出た後やPCの電源を切った後もずっと、従業員の問題を反芻したり、クライアントの問題の解決策を考えたり、頭の中でやることリストをつくったりする。
『ジャーナル・オブ・アプライド・サイコロジー』誌に最近掲載された筆者らの研究では、常に仕事のことを考えていると、リーダーとしてのパフォーマンスが上がるどころか、むしろ下がる可能性があると示唆している。特に管理職になりたてのリーダーにとって、夜になっても仕事をやめないのは精神的リソースを消耗させるため、逆効果であることを筆者らは明らかにした。リーダーシップの有効性が最も高かったのは、リーダーが前夜に精神的に仕事から離れ、充電できた日だった。
オフタイムがリーダーのパフォーマンスに与える影響を理解するため、筆者らはリーダー73人と、それにマッチしたフォロワー(リーダーの直属の部下)を対象に、10日間の日記調査を実施した。毎朝仕事前に、リーダーに前夜を振り返らせ、仕事からの分離(つまり、仕事から認知的に切り離された度合い)と反芻(仕事に関してネガティブな考えが広がり、反復された度合い)について報告してもらった。そして、その日の仕事中にどの程度活力を感じていたか、自分のリーダーとしての役割をどの程度認識していたかを尋ねた。
リーダーは、夜に仕事から離れると、翌日により活力が戻った気分になり、それがリーダーとしての役割を強く認識させることがわかった。一方、リーダーが夜に仕事のことを反芻した日は、翌朝により疲労を感じ、リーダーであると認識することが妨げられた。リーダーとしての責任を果たすにはエネルギーが必要なため、疲労困憊したリーダーは、リーダーであることに完全に没頭できないか、したくないのかもしれない。
これらの結果は、リーダー自身の職場での経験にとって明らかに重要だ。しかし、彼らのフォロワーにとってはどうか。この疑問に答えるため、それぞれのリーダーのフォロワー一人に、勤務終了時にその日のリーダーの有効性を評価してもらった。フォロワーは、前日の夜に仕事から離れていたリーダー(朝には活力を取り戻し、リーダーの役割とつながりを感じている)を、その日の仕事においてより変革的で、力強いと評価した。対照的に、前の晩に仕事について反芻していたリーダー(朝に消耗していて、リーダーとしての役割とのつながりをあまり感じていない)に対しては、その日の仕事終わりに、変革的でも力強くもないとフォロワーは評価した。したがって、夜に仕事から切り替えたリーダーは、翌日、より効果的なリーダーであると認識されたのである。
興味深いことに、仕事後に反芻することの悪影響は、リーダーになって間もない人に特に顕著だった。経験の浅いリーダーは、リーダーシップの課題を管理したことがあまりないため、勤務時間後の反芻に特に疲弊する可能性がある。仕事後の休息と回復のリズムを見つけることは、初めてリーダーシップの役割を担う人にとって特に有益かもしれない。
この調査結果は、リーダーに対して以下のような実践的な推奨事項を提示している。