情熱を注いでいる人が自分で決めるからこそ
圧倒的によいものになる

編集部(以下色文字):出木場さんは米国インディードの買収を主導されるなど、リクルートホールディングスの成長に貢献する数々の革新的な取り組みを牽引してきました。さまざまな局面でリーダーシップを発揮されてきたと思いますが、ご自身が理想とするリーダー像はありますか。

出木場(以下略):僕は世界で一番、権威や権力のないCEOになりたいと思っています。

 最終的に物事を決められる立場ではありますが、自分はほかの人より偉いわけでも賢いわけでもなく、CEOという係を務めているにすぎません。また、自分には本当にできないことばかりです。それなのに権威や権力を利用して指示を出し、自分の言った通りに動けているか監視したり、ましてや責任だけを押しつけたりすれば、それをされた人たちはつらくなるだけだと思いませんか。