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リーダーの善意がチームの負担になっている
現場の監督者であれ、複数の部門を率いるエグゼクティブであれ、人を管理することを決意した時、その職務内容には暗黙の要件が一つある。それは、自己中心的なマインドセットから、自分が担当する人々を支援し、彼らの可能性を高めるというマインドセットに転換することだ。
もちろん、他者への奉仕ではなく自分の利益のためにリーダーの役割を選ぶ人はどこにでもいる。しかし、大多数のマネジャーは責任を持つことは名誉であり特権であると考え、その義務感からチームのためにできる限り役に立とうとする。とはいえ、手助けをしたいというマネジャーの思いが、部下に悪い影響を及ぼし始めたらどうなるだろうか。
筆者は世界のトップ企業のリーダーを支えるエグゼクティブコーチとして、このシナリオが、思われているよりはるかに頻繁に起きていることを実際に見てきた。ほとんどの人は有害なリーダーを見抜き、彼らがなぜ、どのように損害を与えているのか、点と点を結んで理解することができる。
しかし、善意のリーダーが実際にチームに害を及ぼしている時に、それを認識することは非常に難しい。彼らは自分のネガティブな影響に気がついておらず、チームメンバーはリーダーに対して気軽に反発できるわけではないだからだ。実際、最近の研究から、危機的な状況において、労働者の負担を減らすことを意図したマネジャーのいくつかの行動が、従業員からはまったく役に立たないと思われていることがわかった。
チームを手助けしたいと強く願っているマネジャーは、自分がよかれと思って行動しているにもかかわらず、意図せず彼らに害を与えてしまう可能性がある、5つのよくある行動に留意しよう。
常に合意を求める
どのようなチームも衝突は避けられない。しかし多くのマネジャーは、対立はチームの結束を乱し、自分の指導力を脅かすと考える。このようなリーダーは意見の対立を封じ込めるか、無視することによって対処しようとする。しかし、みんなで「仲良くしよう」という、一見すると親切そうな願いが、チームの士気を低下させることになりかねない。