
-
Xでシェア
-
Facebookでシェア
-
LINEでシェア
-
LinkedInでシェア
-
記事をクリップ
-
記事を印刷
なぜ適切なフィードバックをもらえないのか
「フィードバックの贈り物」という言葉を聞いたことがあるだろう。でも実際に受け取ったことはあるだろうか。フィードバックの贈り物が届くのは、あなたの行動が相手自身の考えや気持ちにどのような影響を与えたか、相手が正直に語った時だ。たとえば、「あなたが私の話をさえぎったので、私の意見などどうでもよいのだと感じた」というように。
残念ながら、贈り物より格段に価値(魅力)の少ないものを受け取っている人が多いのではないだろうか。上司や同僚からフィードバックとして聞かされるのは、むしろあなたの行動のどこが良かったり悪かったりしたかという曖昧または主観的な説明であり、彼らの個人的な考えや感情についてはほとんど、あるいはまったく洞察されていないのではないか。「あなたは、私の話をさえぎったから失礼だ」というように。それでは役に立たない。
フィードバックの質が低い理由の一つは、フィードバックの求め方にある。ほとんどの場合、一般的すぎたり、広すぎたり、そして遅すぎたりする。その結果、気づきを助けるものではなく、山のような意見を聞かされる可能性が高くなる。
フィードバックを求めるための3つのステップ
「フィードバックをもらえると嬉しい」という言い方ではなく、何を聞きたいのかを具体的に伝え、相手が付加価値を高められるように御膳立てするとよい。自分のキャリア目標を設定し、達成するためにも、以下の3ステップを踏もう。
ステップ1:四半期ごとに自己開発領域を一つ選ぶ
四半期ごとに、自己のパフォーマンス目標、スキル、抱負を振り返り、取り組みたい分野を一つ選ぶ。この自己開発目標は、仕事を遂行するうえで要となる能力であり、よってそれを高める動機があり、周囲が前向きに支援してくれるものであることが重要だ。
たとえば、「戦略的思考を身につける」「優れたチームプレーヤーになる」「幹部としての印象を強める」といった目標である。そして、選んだ領域や目標に関し、上司や信頼できる同僚、メンターなどに相談し、成長に役立つ機会をどのように求めるべきか、知恵を借りる。そのアドバイスをもとに、自己開発の重点エリアを定めよう。