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仕事と人生について、どこまで踏み込んでよいかを共有する
先日、あるネットワーキングイベントで、社会人5年目の若いプロフェッショナルを紹介された(ここではアンと呼ぼう)。彼女は複数のメンターと関係を築いている最中で、その一人について懸念を抱いていた。その人はアンが彼のアドバイスに即座に従わなかったり、まったく従わなかったりすると、腹を立てているように見えた。
それ以上に彼女が案じていたのは、彼が個人的な話に首を突っ込む傾向があることだった。アンの家族計画もその一つで、これは彼女がまだ決断していない領域であり、大手ハイテク企業の営業職に就くという現在の自分の目標とは無関係だと感じていた。アンはこのメンターを気に入っていたが、私生活にやたらと関わろうとすることに不快感を覚え、どのように対処すればよいのかわからなかった。
これはメンターとメンティの関係に特有の微妙な課題を物語っている。優れたメンターシップは、変革を起こす力のあるつながりを2人の間にもたらすが、それには3つの繊細なバランスが必要になる。
1. コミットメント(定期的に会う)
2. 好奇心(思慮深い質問をする)
3. 脆弱さ(心を開いて正直になる)
どれも簡単ではないが、最も難しいのは3番目のバランスかもしれない。これはアンが学んでいるように、健全な境界線を確立することにつながるからだ。
メンターシップにおける境界線とは、メンターとメンティのやり取りの中で、何が適切であり、安全であり、許されると考えられるかという目印になるといえるだろう。仕事と人生は多くの領域で重なり合っており、一方に踏み込まずに片方を議論することは不可能に近い。実際に大半のメンターシップは、両者がプライベートと仕事の微妙な境界線上を行き来している。