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上司から信頼を得ようと仕事を抱え込んでいないか
筆者のクライアントのトムはコーチングのセッションが始まる時に、3ページにわたる「やるべきことリスト」をテーブルの上に置いた。組織の新しいリーダーとして、彼は自分の役割に期待を寄せると同時に、待ち受ける責任に圧倒されていた。
彼が用意した長いリストを見直しながら、筆者は質問した。「これらの責任のうち、いくつか任せられる人はいますか」
トムは一瞬、言葉に詰まった。「どれも私にしかできない仕事です。私が得意とするものです」
しかし、話を続けるうちに、必ずしもそうではないことが見えてきた。実際は、トムは自分の上司に正しいリーダーを選んだと確信してもらいたいがために、他人に仕事を任せることをためらっていたのだ。すべての仕事を自分で引き受けることが、それを証明する最善の方法だとトムは信じていた。
新任のリーダー、特にリーダーになって数カ月という人々のコーチングをしていると、このような状況に陥っている人に出会うことは珍しくない。彼らが自分に課しているプレッシャーの中には、実際に期待されていることに根差しているものもあるが、リーダーは何を「すべき」かという本人の認識から生じているものもある。筆者の仕事はそうした誤った認識を打ち破り、任せる利点を理解できるように手助けすることだ。
あなたもこの問題に悩んでいる新しいリーダーなら、これを解決する方法を以下で紹介しよう。
1. 考え方を変える
多くの人はそれまでの仕事で成果を上げて管理職に昇進する。つまり、個人の貢献者としては、結果を出し、やるべきことリストを遂行することに長けていたかもしれない。