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自分を有能に見せたい人が陥るオーバーコミットメントとは
「このプロジェクトを引き受けられますか」
できます。
「この新しいイニシアティブの指揮を執れますか」
もちろんです。
「チームのランチを企画できますか」
喜んで。
イエス。イエス。イエス。
これは数年前の私だ。療法士から、デジタルヘルス分野のスタートアップ企業に移って臨床業務を担当するようになった頃である。自分の価値を証明しようと躍起になり、自分のところに来る依頼はすべて「イエス」と答えるしかないと思っていた。
このすべてをどうやってスケジュールに組み込むのか。どうすればよいのだろう。
チームの誰もが、私よりデジタルヘルス分野の経験が豊富だった。彼らはスタートアップ業界の経験も長く、私が知らないことを多く知っていた。
だから、自分の手に負えないほどの責任を引き受けることによって、自分が有能で、信頼できて、献身的で、何よりも、価値があることを周囲に示せるのだと信じていた。その時、私は理解していなかったが、このようなオーバーコミットメントは、仕事と健康の質という2つの大きな代償を伴っていた。
そのことに気づいたのは、慌ててリポートを仕上げた後(やるべきことが多すぎたのだ)、上司から「もう少し時間をかければ、もっとよいリポートになったのに」と言われた時だ。
何という皮肉だろう。当時の私は、もっと労力をかければ、さらに生産性が落ちただろう。しかも働きすぎて、打ちのめされ、疲労困憊するだけだった。