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マイクロメンタリングでキャリアの可能性を広げる
キャリアを築く上で、メンターを見つけることの重要性は誰もが理解している。メンターがもたらす何よりの利点は、仕事の満足度を高め、キャリアアップにもつながることだ。ある調査によると、メンターがいた従業員は、そうではない従業員に比べて昇進率が5倍にも上ったという。しかし実際には、あなたをサポートする時間と関心を持つシニアリーダーは不足しており、何から始めればよいのかわからないこともある。まだメンターがいない場合、必要な指導を受けるにはどうすればよいのだろうか。
筆者らは、(クラークはコンサルタント兼基調講演者として、レディングは学術研究者兼教授として)企業に新進リーダーの育成についてアドバイスする仕事を行ってきた。その経験を通じて、若いプロフェッショナルには、明確な変化をもたらす短期的で実行可能なアドバイス「マイクロメンターシップ」を受ける機会が豊富にあるにもかかわらず、その機会が見過ごされがちであることを発見した。
本稿では、マイクロメンタリングを活用して、可能性を広げ、キャリアの方向性を明確にするための4つの方法を紹介しよう。
「隠れたメンター」を見つける
私たちは自分が思っている以上に、関連する職業経験がある人々との「軽いつながり」を持っていることが多い。教授、元ティーチングアシスタント、家族の友人、過去のインターンシップの同僚、あまり親しくない知人など、誰もが一度限りのアドバイスを提供してくれる可能性があり、それが人生を変えるほどの影響を与えてくれる可能性がある。
たとえば、社会的に影響力のある仕事をしているある同僚は、大学院卒業後に成功するには、大都市圏で仕事を見つけるべきだと思い込んでいた。助言を求めるメンターがいなかった彼は、自分のことをよく知らない教授に連絡を取った。オフィスアワーの短い会話の中で、彼は思いがけない助言を得た。「その仕事に対する情熱の出発点である地元に戻り、そこでキャリアをスタートさせたらどうか」。彼はそのアドバイスに従い、自分の影響力を最大化させると同時に、強力なスキルセットを身につけ、最終的には全国的な組織でリーダーとして採用された。
アドバイスをクラウドソースする
興味深く思慮深い見知らぬ人から広範な見識を得る方法を見つけることは、知り合いの「隠れたメンター」との交流と同じくらい重要だ。リンクトインの幅広いネットワークや学校の同窓会のデータベースを使えば、キャリア目標について明確な意見を求められる多種多様な人を見つけることができる。自然発生的な交流を受け入れる姿勢を持つことも有効だ。ある同僚は、飛行機で隣の席になった女性から人生を変えるようなキャリアのアドバイスを受けた。
声をかけた人全員が快諾してくれるわけではないが、個別のアドバイス(「MBAかMPP(公共政策修士)の取得を考えています。この分野でのご経験から、どちらが最も役に立つと思いますか」)や、相手の経験についての質問(「M&A[企業の合併・買収]に関連する仕事の最も良いところと悪いところは何ですか」)、あるいは相手の都合にもよるが一度限りのコーヒーミーティングを求めることは、押しつけがましいことではない。
見ず知らずの人にアドバイスを求めるのは気が引けるかもしれないが、多くの人は意見を求められるのをありがたく思うものだ。あなたがマイクロメンタリングを依頼することで、相手は多忙な中で継続的なコミットメントを増やすことなく、影響力を広げ、プロフェッショナルとしての達成感を得ることができるかもしれない。