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経営幹部として少ない言葉で多くの影響を与えるには
多くの組織で、透明性はリーダーシップの美徳とされている。オープンなコミュニケーションは信頼を育み、自分を偽っていない証となり、さらに社員が十分な情報提供を受け、仲間として扱われていると感じる助けにもなる。
ただし、リーダーが経営幹部の役職に昇進すると、状況は一変する。気楽に発した言葉が命令と同等の重みを持つこともあれば、以前は正直で率直な態度と受け止められていた言動が逆効果を生むこともある。何気ない言葉が指示だと解釈されたり、軽い思いつきが無用な混乱と不安を引き起こすこともある。
経営幹部にとっては、「何を話すか」と同じくらい「どう話すか」も重要であり、エグゼクティブとしての立場に求められる資質を習得する必要がある。
シニアリーダーシップ層にとって戦略的な編集スキルが不可欠なのは、そのためだ。戦略的な編集スキルとは、何を言うべきか(言うべきでないか)、どう伝えるべきか、そして、言葉よりも沈黙が強力なメッセージとなるのはどのような場面かを理解する能力を指す。
初めてCEOに着任した人や新たにCレベルの役職に就く人は往々にして、それまでのキャリアで有用だったコミュニケーション術がトップの座ではうまく機能しないことに気づく。効果的なコミュニケーションを行うためには、少ない言葉で、より大きな影響を与えられるスキルを習得する必要がある。
過剰なコミュニケーションを行うリーダーの5つのタイプ
切迫した状況下では、人はシニアリーダーに明確さと自信と安定を求めるものだ。フィルターを介さないストレートな言葉や不明瞭なコミュニケーションは、たとえ透明性を意図したものであったとしても、混乱と恐怖心を生み出してしまう。
筆者らはCスイートのクライアントへのコーチングを通して、5つの典型的な過剰コミュニケーションのスタイルを特定した。ポイントは、これらが人格上の欠点ではなく、「経営幹部レベルに必要な精度でコミュニーションを行う」というスキルが欠けている兆候である、という点だ。