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失敗しがちな次期CEO選び
最も成功している企業でさえ、次のリーダーを選ぶ際には苦労するものだ。さらに、CEOの平均在任期間が短くなっているため、その頻度は高まっている。
CEOを選ぶことは、取締役会の最も重要かつ最も大きな影響を及ぼす決定の一つだ。それにもかかわらず、多くの取締役会はこの重要な任務に失敗している。
筆者らの調査(上場企業の取締役49人に対するアンケート調査と、企業の取締役や投資家、エグゼクティブ・サーチ・コンサルタント計44人に対する詳細な聞き取り調査)によって、次期CEO選びにマイナスの影響を与えるよくある10の落とし穴が明らかになった。
この調査では、取締役会がこうした落とし穴に陥るのを防ぐうえで、積極的に関与する最高人事責任者(CHRO)が助けになることも明らかになった。堅実な後継者選びのプロセスを持つ取締役会は、そうでない取締役会よりも、CHROの関与が顕著に高かった。これはとりわけ、プロセスの定義や基準の策定、候補者の客観的評価において見られた。
以下では、次期CEO選びによくある落とし穴と、信頼できるCHROがそれをどのように回避できるかを説明しょう。
1. 現職CEOの躊躇
現CEOの抵抗は、後継者探しの大きな障害となる。なかには自分が退任することに対する不快感や、自分のレガシーに関する懸念、あるいは権限を失うことへの恐怖から、後継者の話題を避けるCEOもいる。ある取締役によると、「私はまだ辞めるつもりはない。いまの私の仕事をできる人間が現れないように仕向けてやる」といった趣旨のことを言い、後継者育成計画を妨げるCEOもいるという。
このような現CEOの躊躇は、後継者探し全体を停滞させるおそれがある。取締役会は社内候補者を評価したり、育成計画を策定したり、明確なスケジュールを立てるのに苦労したりすることになる。さらに悪ければ、その停滞は勢いや士気を損ない、潜在的な後継者が不満を抱き、準備不足となり、関心を失う結果にもつながりかねない。
ある取締役によると、後継者探しが始まると、CEOが自分が忘れ去られてしまうのではないかと感じるという。「CEOはみずからの弱さを認め、取締役会が退任の時期を提示したとしても、彼らがすぐに方向転換して『さあ、新しい人物で行こう』とは言わないのだと信頼しなければならない」







