コミュニケーションの主導権は、話し手ではなく聞き手にある
サマリー:世界最高の経営思想家ピーター・ドラッカーの洞察力に富んだ言葉の数々を1日1ページ、1年365日で構成した書籍『ドラッカー 365の金言』。世界の政財界に広く助言を行ってきた経験から来る「金言」は、組織の中で働き、常に何らかの目標の達成を求められている人々にインスピレーションとアドバイスを提供してくれる。本連載では、本書の内容を抜粋し、再編集したものを掲載する。今回は、『マネジメント―課題、責任、実践』より、コミュニケーションのあり方について語った言葉を紹介する。

コミュニケーションの基本
「コミュニケーションの向上は、送り手ではなく受け手によってもたらされる」

 コミュニケーションを成立させるものは受け手である。聞く者がいなければコミュニケーションは成立しない。無意味な音波しかない。コミュニケーションについては、4つのことがいえる。

 第1に、人は知覚できるものしか知覚しない。コミュニケーションは受け手の言葉を使わなければ成立しない。受け手の経験にもとづいた言葉を使わなければならない。

 第2に、人は期待しているものだけを知覚する。期待しているものを見、期待しているものを聞く。期待していないものは受けつけない。

 第3に、コミュニケーションは受け手に何かを要求する。受け手が何かになること、何かをすること、何かを信じることを要求する。それは常に、受け手の気持ちに訴える。したがってコミュニケーションは、それが受け手の価値観、欲求、目的に合致しないとき、まったく受けつけられないか抵抗される。

 第4に、情報は論理の対象である。形式であって意味はない。記号である。受け手が記号の意味を知らなければ、情報は使われるどころか受け取られることもない。情報が受け取られるには、送り手と受け手の間に、あらかじめ何らかの了解、すなわちコミュニケーションが存在しなければならない。

『マネジメント―課題、責任、実践』より)

ACTION POINT

 聞くことによって、コミュニケーションを始めてください。次の四半期の目標は何にするつもりかと聞いてください。

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マネジメントの巨人が遺した至言の宝石箱!
『ドラッカー 365の金言』

[著]P. F. ドラッカー、ジョセフ A. マチャレロ編
[訳]上田 惇生
[内容紹介]世界最高の経営思想家ピーター・ドラッカーの洞察力に富んだ言葉の数々を1日1ページ、1年365日で構成。95歳の著者の経験に裏打ちされた「金言」は、組織の中で働き、常に何らかの目標の達成を求められている人々にインスピレーションとアドバイスを提供してくれます。仕事と人生を変える、1日1ページ!

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