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現場の従業員が疎外されていると感じていないか
現場の最前線で働くフロントラインワーカーは、顧客体験を形づくり、業務を妨げる問題をいち早く察知して、新しいツールによって仕事が改善されるのか、それとも単に仕事が増えるだけなのかを左右する。彼らのモチベーション、判断力、スキルは、規模の大小や技術の有無を問わず、あらゆる変革において極めて重要である。
それにもかかわらず、大企業はフロントラインワーカーの潜在的な力を十分に活用できていないことが多い。筆者らの調査とアドバイザリー業務を通じて、その主な理由の一つが明らかになった。フロントラインワーカーの声に耳を傾け、彼らが業務遂行において直面している問題を彼らと協力して解決していく仕組みに欠陥があるのだ。
実際、筆者らは繰り返し同じパターンを目にしてきた。企業は広範なエンゲージメント調査を実施するが、そうした課題を十分に把握できない。その結果、善意ではあるが不完全な改善策に留まり、従業員は変化を実感できず、信頼はさらに損なわれていく。
その有効な解決策の一つは、従業員の声を聞き、彼らが直面する問題の解決策をともにつくる体系的なプロセスを確立することだ。筆者らはある大手製薬会社で、このアプローチの効果を確認した。同社は、BCG研究所(旧BCGヘンダーソン研究所)が知見の蓄積を目的として小売り、製造、プロフェッショナルサービスの業界で進めてきた取り組みをもとに、このアプローチを発展させた。
プロジェクトは、ボストン大学クエストロムスクール・オブ・ビジネスのリーダーシップ&ワーク研究所とBCG研究所が協力して行った。製薬会社のフロントラインワーカーのグループに加え、人事部門とデータサイエンス部門のリーダーたちの意見を取り入れながら進められ、約100人の担当者と10人の地区責任者から成る「患者サービス部門」に焦点を当てた。
各担当者は毎日、数十人の患者と、重篤な疾患の治療に使われる画期的な医薬品について話をし、質問に答えたり、保険に関する問題の対応を支援したり、治療が中断されないように処方箋の更新を促したりしていた。こうして患者と直接やり取りすることは、慢性疾患を抱える人々に、命を救う医薬品を届けるという会社のミッションにとって、極めて重要だった。
もともと担当者は、1日の仕事を始める際に、まず電話対応の計画を立てていた。患者の記録のメモをもとに、その日はどの患者に優先的に電話をするか、どの話題を優先するかを決めていた。この作業には1時間以上かかることもあった。筆者らのプロジェクトが始まる2年前、会社は電話対応計画の作成を自動化するために、AIを活用したダッシュボードを導入していた。会社のアルゴリズムに基づき、各担当者には毎日、電話をかける相手のリストが割り当てられるようになった。
会社はこの技術革新がどのような効果をもたらしているのか、また、どのように改善できるのかを把握したいと考えていた。さらに、業務設計全体を改善し、従業員の意見がもっと反映されるようにして、裁量権も高めたいと考えていた。最近のパルスサーベイ(短いスパンで繰り返し実施する簡易的な従業員の意識調査)で、患者サービス部門の従業員はこれらの領域のスコアが全社平均を下回っていたからだ。
プロジェクトの初期に筆者らが行ったインタビューでは、彼らの間に広がっていた気持ちを端的に表す、ある言葉が繰り返し聞かれた──自分たちは「ガラスの向こう側にいる」感じがする、と。







