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集団とチーム
共通の目標を持ち、互いに影響を及ぼしあう人々の集まりを「集団」と呼ぶ。「集団」は「チーム」と言い換えられることもあるが、厳密には「集団」と「チーム」は区別される。「チーム」とは、共通の目標を持ち、職務や課題を遂行するために相互依存的に協働する集団である。特別な任務や新規課題に取り組む集団や、協働の必要性が特に高い集団を「チーム」と呼ぶことが多い。
集団を捉える視点
集団の構造を把握し、成果を高めるために考慮すべき概念には以下のものがある。
まず、個々の集団に発生する規範である。集団において構成員が従うべきと考えられている暗黙のルールのようなものであり、構成員の思考・行動に大きな影響を与える。
次に、メンバーが互いに引きつけられ集団にとどまりたいと思う度合い(凝集性)が高いほど、生産性が高くなることが知られている。さらに集団内のメンバーには、地位(ステータス)が発生する。地位とは、集団内における威信の格付け、位置、等級であり、集団のメンバーの行動に大きな影響を与える。メンバーが地位のヒエラルキーの公平さを信じることは、集団が円滑に機能するための重要な要素である。
集団の発展段階
メンバーが一緒に活動し時間が経つにつれ、集団も発達し変化していく。ブルース・W・タックマンによると、集団の発展は5つの段階に分けることができる。
①形成期(Forming):集団が結成され、構成員が顔合わせする段階。集団としての機能は形成されておらず、集団の目的や規範も共有されていない
②激動期(Storming):議論、緊張、衝突の生まれる段階。コミュニケーションを図ることにより、集団内における自分の役割や地位についてイメージを形づくっていく
③規範形成期(Norming):構成員が規範をつくり出す段階。「激動期」の結果を踏まえて、集団の目標や各自の役割を明確にし、それらを全構成員が理解し共有する
④実現期(Performing):特定の目的を持った集団として構成員が統合され、集団が機能する段階。マネジメント次第では実現期に至らないまま解散することもある
⑤終了期(Adjourning):集団の目的達成、目的の分化などの理由によって集団が解散する段階
すべての集団がこのプロセスを経るわけではないが、その集団がどの段階にあるかを把握し、問題解決や権限委譲、コーチングなど、集団の状態に適合したマネジメントを行う必要がある。
チーム・マネジメント
近年の研究によって、チームが有効に機能するための4つの条件が示されている。
①方向性:メンバーをまとめ、何をするべきかが明確になる目標があること
②ルールと規範:メンバーが自律的にどう行動するべきかが明確になるルールや規範があること
③サポートとリソース:チームの継続的な活動が可能になるよう、組織からの確実な支援(人材、資金など)が提供されること
④メンタルモデルの共有:メンバーが共有した思考様式を持ち、何をするべきかについて一致した考えを持つこと
加えて、新たな価値を生み出す創造的なチームであるためには、以下の3つの条件が満たされることが望ましい。
①コラボレーション:相互補完的な能力や知識、専門性を持ったメンバーが、新たなアイデアなどを生み出すために協業すること
②心理的安全性:メンバーが「このチームであれば対人関係上のリスクをとっても大丈夫だ」と思えていること
③集合的効力感:メンバーが、チームとしての創造性に自信を持っていること。自己効力感をチームレベルに上げた概念であり、メンバーに共有された自信や意欲、使命感などを反映したものともいえる
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