-
Xでシェア
-
Facebookでシェア
-
LINEでシェア
-
LinkedInでシェア
-
記事をクリップ
-
記事を印刷
-
PDFをダウンロード
実はモバイル広告は嫌われている
専門職のご多分にもれず、私はスマートフォンを使っている。同僚とのeメールや、家族とのテキスト・メッセージのやりとりに頻繁に使用する以外に、情報入手や娯楽のためにアプリケーションも利用している。このように3.5インチの画面を操作していると、とかく別のものを目にする。続々と流れてくる小粒の広告である。
たとえば、オンライン雑誌『スレート』のアプリをクリックすると、私の小指より小さいサイズのバナー広告が表示される。『ビンゴ・ラッシュ』なるものの広告で、小さな星や「無料」という言葉が並んでいるが、『ビンゴ・ラッシュ』とは何か、私には見当もつかない。ニュース・サイト〈ハフィントン・ポスト〉のアプリの下部には、小さな長方形のなかに「スクラッチして、アディダスを当てよう」とある。だが何が当たるのか、これではよくわからない。この広告スペースにはこれだけの文字を収めるのが精いっぱいなのだ。
数独のアプリにはBMWの広告が表示されている。いや、待てよ、アウディだった(写真が小さすぎて、判別しにくいのだ)。タップしてみると数独アプリは消え、画面は真っ暗になる。何かは知らないがアウディが表示させたいものを、スマートフォンが必死に読み込もうとしているのだ。私はそれが表示される前にしびれを切らし、違うアプリに切り替えた。