カーシェアリング事業は、愛着を持ってもらう工夫が重要

――企業イメージを挙げるために何かしようとは思わないのでしょうか。

 思いません。やったことを評価してもらうために、イメージ広告でアピールして誘導するようなことはしたくありません。たとえば汚い駐車場があれば、その周辺の住民の方や利用された方からは良いイメージは持たれません。その逆も然りです。大事なのは、良い評価に対してはそれを継続すること。そして悪い評価に対しては、それを改善することです。企業イメージはこうですよ、とアピールするのではなく、いただいた評価に対して誠実な対応を続けることが企業イメージの向上に繋がると思います。

――カーシェアリング事業の今後の課題や展望はどのようなものでしょうか。

 駐車場もカーシェアリングも、一つの場所や車を共有するので、大事に使っていただかなくてはなりません。そのための啓蒙もしますが、どういう気持ちを持っていただくのが一番大事かと言えば、それは愛着だと思います。愛着があれば、どんな人であっても大事に使ってくださるでしょう。ですから愛着を持っていただくための工夫が重要なポイントだと考えています。黄色と黒の看板に愛着をもっていただければうれしいですね。無人運営では企業としては守りの部分しかできません。そういう意味で、利用者に育てていただく部分が大きいビジネスだと思います。そのために愛着が求められると思うのです。

 現在、タイムズ駐車場の数は14000カ所に到達し、設置件数では世界最大となっています。この秋にはカーシェアリングの保有台数も1万台を突破し、世界最大となる見込みです。
 日本は人間の体に例えると、鉄道や新幹線、高速道路などの動脈や静脈はすごくしっかりしています。ただ毛細血管が繋がっていないために血流が悪いとも思います。そこでカーシェアリング事業を通して、我々自身が毛細血管になろうとしています。いま駐車場は45都道府県に展開しているのに対し、カーシェアリングは31都道府県となっています。目指しているのは、会員が日本中どこに行ってもマイカーがある状態です。仕事でもプライベートでも、北海道でも沖縄でも、いつでも使いたくなった時に使える車がある。そんなサービスに育てたいと思っています。(了)