20余年にわたって消費者トレンドの分析と予測に従事してきた筆者らによると、今回の不況によって消費者行動に大きな変化が生じているという。ここには、8種類の消費者トレンドの盛衰が関係している。何よりシンプル志向と倹約志向が主流になったことが大きく、これにより、好況期のような散財が影をひそめるようになった。また、現在は失速しつつあるが、環境主義や道徳的な消費は、景気が回復したあかつきには復活してくると予想される。とりわけ35歳未満で今回の不況を経験した人々の多くでは、このような特性が当たり前になると考えられる。