成長が鈍化する製菓業界において、急成長を遂げているのがカルビーだ。その立役者が、松本晃代表取締役会長兼CEOである。2009年の就任以来、5期連続の増収増益を達成し、それまでは1~2%台を前後していた営業利益率が、今期は2桁を超える勢いである。「コミットメント&アカウンタビリィティ」(約束と結果責任)を掲げて徹底した結果主義を敷く一方で、挑戦的な失敗に対する寛容さも備えている。単純なマニュアル化ではない、結果と自由を両立する仕組みづくりとは。

仕事の評価は結果がすべて

編集部(以下色文字):企業には生産性と創造性が必要だと思いますが、それらは両立するものなのかという疑問があります。松本さんは「長時間労働は悪だ」と訴えられていますが、生産性が大事だと考えるようになったきっかけを教えてください。

松本(以下略):長時間労働は悪だと言ったのは、単に無駄なことが嫌いだからです。