(2)人材をパイプライン管理する
新たな人材を外部から探す時、エージェントやサーチファームに頼るのはできるだけ避けるべきだ。優秀な人材を探している企業は、まず社内にいる候補人材を認識したうえで、自社で採用活動をリードすべきだ。あるシリコンバレーの会社は、長期間、エンジニアを採用するためにヘッドハンターを重宝していた。その結果はどうだったか。
結局その会社には、アップル、グーグル、フェイスブックなどの有名優良企業に入れなかった候補者エンジニアしか集まらない始末だった。新CEOが来てからようやく方針が変わり、社内人材基盤と業績が改善した。
(3)パフォーマンスの高い人材だけに、面接を担当してもらう
哀しいかな、B評価やC評価の社員はパフォーマンスの高い人材を見抜くことができず、むしろ見抜けた場合でも、相手に脅威を感じてしまうかもしれない。平均的な社員であれば、相性の良さや適応能力を評価するだろう。彼らは自分の地位を脅かしかねない人材をあえて探そうとはしないし、たとえ見つけてもあまり好ましく思わないかもしれない。
もう一つ秘訣があるとすると、できるだけ面接には現場のマネジャーにも参加してもらうべきだ。ソフトウェア開発から鉱山運営に至るまで技術水準が高い仕事が多く、人事担当者だけでは候補者の技術レベルまで評価できない場合もあるからだ。
スポーツチームやオーケストラのように、企業がパフォーマンスを最大化するために正しく行うべき事柄はいろいろある。だが、周囲と比して突出した人材を有していなければ、試合が始まる前に結果は見えている。