目標を達成するには、どのような計画が有効か。しかしそもそも計画通りいかないのが現実であり、成功とは試行錯誤から生まれるのか。成長を続ける企業の経営者はどこが違うのか。
計画どおりにいかない現実を、どうマネジメントするか
多くの企業事例を読むと、成功の裏には紆余曲折があり、なかなか教科書通りにことが進まないことが伺えます。だからといって経営学が役立たないというのは早急な気がしますが、理論と実践の乖離が常に起こることは理解しておくべきでしょう。
さらにいまの時代、戦略立案の重要性に陰りが出てきています。十分なリサーチを重ねてファクトを集め、ロジカルの戦略を組み立てることで成功すると言えない例があまりにも多い。オークションサイトの立ち上げでスタートしたDeNAは、モバゲーで成功を収めましたし、スリーエムのポストイットも、不完全な接着剤からポストイットが生まれました。実践のなかから新たなニーズが見つかり、軌道修正したことから成功に導かれる。ヘンリー・ミンツバーグは、「戦略クラフト」という言葉で、戦略立案と実践の共進化が起こることを提示しています。
一昨年話題になった『リーン・スタートアップ』では、計画→実行ではなく、実行→修正→実行を繰り返すスピードこそ成功の秘訣であるとし、ピボットの重要性を広めました。あきらかに従来のPDCAサイクルが変わりつつあります。
ハーバード・ビジネス・レビューの最新号では、目標達成という特集を組みました。成長している企業はどのようなプロセスを重視しているのか、お話しを伺った経営者の言葉には非常に感銘を受けました。