一流の経営者やコンサルタントなど、彼らに共通しているのは、一緒に仕事する気持ちよさである。仕事の出来る人と一緒に仕事をすると、なぜ楽しいのか。それは彼らのリーダーシップにある。
一流の人は相手のことを考える余裕がある
ハーバード・ビジネス・レビューの編集の仕事をしていると、各界で活躍する第一人者の方々と仕事をする機会に恵まれます。経営者や起業家、コンサルタントや学者の方々など、どの人もその世界で相当の実績を積まれてきた方々です。そのような方々と一緒に仕事をするのは「大変なのではないですか」と聞かれることがありますが、強がっているのではなく、大変というより「楽しい」というのが正直な感想です。
まず一流の実績を上げてきた方は、こちらの仕事のやりやすさを考えてくれます。「どうすれば相手の仕事がやりやすくなるか」を無意識のうちに考えておられます。なぜ周囲や相手のことまで考えられるのか。これは人としての「優しさ」という言い方もできるのでしょうが、むしろ能力のなせる技と思わされます。
多くの人は自分の仕事をこなすだけで精一杯です。期限通りに終えることができるか、求められるクオリティを出すことができるか。この最低限の基準を超えることに精一杯だと、他のことに注意を向ける余裕がありません。実力のある人は、自分のこと以外に、周囲の状況や仕事相手の状況まで見通す余裕があるようです。だから、自然とこちらの仕事のしやすさまで考慮してくれます。
先日、20代で起業されたIT系ベンチャー企業の経営者にお話しを伺いました。彼は大学時代に体育会でキャプテンも経験し、当時から起業もされていました。卒業後は大手金融機関に就職されますが、「世界中の人を幸せにしたい」という自分の思いを抑えることができず起業されたそうです。