あらゆる企業がリスクから逃れられない。あまり賢くない企業は、リスクというリスクを減らそうとするが、「ハイ・リスク/ハイ・リターン」といわれるように、リスクはそもそも、損失だけでなく利益をもたらすものである。ただしそれは、本来負うべき「正しいリスク」の場合に限られる。「不確実性時代」の経営とは、その字義どおり、いかにリスクを管理するかにほかならない。本稿では、正しいリスクを特定し、管理することが、競争優位をもたらし、持続的成長に貢献することを解説する。