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社内事情に起因する交渉をめぐる2つの問題
あなたは会社を代表して主要な顧客を相手に値上げ交渉を行うチームのリーダーである。交渉の土台はしっかりと固めたつもりだ。下調べを済ませ、こうしたいという条件もはっきりさせた。ところが、あいさつや社交辞令を交わした後で、チームの一員がつい口走ってしまう。「教えてください。どうすればもっとお仕事をいただけますか」。その瞬間に、もう上手(うわて)を取れなくなったことをあなたは悟る。
このような失態は、ビジネスパーソンが自分で認める以上に頻繁に起こっている。その多くはわざとではないものの、メンバーがお互いの足を引っぱり、ひいてはチームの交渉戦略を台無しにしてしまう。
我々が、金融、医療、出版、製造、通信、非営利など多岐にわたる分野における45の交渉チームについて研究を行ったところ、交渉の最大の難関は味方側から出てくる、という声が上がってきた。