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意見対立は必然
事前準備が肝要
チーム内の意見対立は、価値を付加することもあれば、損なうこともある。よい対立は互いを尊重した議論を促し、最初のソリューションよりはるかに優れたソリューションでの合意につながることが多い。悪い対立は、チームメンバーが単に違いを克服できないために起こり、その結果、生産性が落ち、イノベーションが阻まれる。
しかし、意見の違いは問題の根本原因ではない。価値を損なう対立のほとんどは、もっと根深いところに原因がある。すなわち、性格、勤勉さ、人種、性別、年齢など、さまざまな要因のせいで、多様なチームメンバーの活動の足並みが揃わないと考えられているのだ。こうした対立への従来の対処法は、衝突が起きるたびに対応するか、問題の存在がはっきりするまで待ってから対応するかであった。だが、これらの方法はたいてい失敗する。フラストレーションが長くたまりすぎるため、ネガティブな印象を修復して、信頼を回復するのが難しくなるからだ。
我々は25年間、チームダイナミクスの研究、フォーチュン500企業の各社のチームへのコーチング、さらにはデューク大学、ロンドン・ビジネススクール、IMDで何千人もの経営幹部への指導を行う中で、もっと積極的なアプローチのほうが有効であることを発見した。