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経済学者の故ウィリアム・ボーモルは、「コスト病」理論の提唱者としてよく知られている。彼は同時に、米国の起業家精神のあり方にも警告を発していた。ボーモルは、起業家の努力がイノベーションではなく、自社に都合のよい市場や社会をつくろうとする「非生産的」な活動に向けられていると指摘した。本記事では、米国における起業の実態が示される。
経済学者のウィリアム・ボーモルが2017年5月に95歳で逝去し、経済学界隈で広く哀悼の意が示された。彼が提唱した理論は多くの経済学者に支持され、ノーベル賞に値すると目されながら、受賞には間に合わなかった。
本稿筆者の一人(ライタン)は、ボーモルと協働する栄誉に恵まれ(『良い資本主義 悪い資本主義』の共著)、友人となり、晩年まで定期的に彼の経済学の英知に触れることができた。