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戦略か実践力か
「デジタル・ディスラプション(破壊)」が常態化する中で、企業の競争力があらためて問われている。「アマゾン効果」に代表されるeコマースによる既存ビジネスへの侵食や、プラットフォームモデルなどのデジタル生態系の台頭は、あらゆる産業に戦略転換を迫っている。現場のオペレーションは、ロボットやAI(人工知能)などに取って代わられつつある。
もちろん、先進的な企業は、デジタル技術を積極的に取り込むことに余念がない。しかし、汎用化・同質化をもたらすデジタル革命の中で、自社らしい戦いで勝ち抜くためには、原点に立ち戻って、競争力の本質を見極める必要がある。
このような時代背景の中で、競争力の基本はオペレーショナル・エクセレンスを徹底する経営手法の実践にあるという考え方が、米国ではあらためて見直されているようだ。ハーバード・ビジネス・スクール准教授のラファエラ・サドゥンらの論文「競争戦略より大切なこと」(本誌20ページに掲載)が2017年度マッキンゼー賞を受賞したことは、その一つの証左と見ることができよう。