汚染された情報は
経済全体に波及する
オンライン上の汚染情報は「やっかいな問題」だ。従来のプロセスでは解けないし、解決しようと努力すると、かえって問題がこじれることも多い。
たとえば、事実ではないと見なされた記事に、フェイスブックが「ファクトチェッカー(事実検証プログラム)によって異論を唱えられている」という警告マークを追加した事例を考えてみよう。そのタグがついたからといって、人々が思い直すことはなかった。すでにその記事を信じかけていた読み手にとっては、誤りとされた主張に対する信用度をむしろ高めたのだ。我々はもっとうまくやる必要がある。
虚偽の、誤解を招きやすい、あるいは操作された情報の、直接および間接コストを数値化することは大変難しく、これは汚染情報が民主主義にどれだけの影響を及ぼしているのかに匹敵する難問である。