フェイクニュース問題は
日本も例外ではない

「フェイクニュースが、トランプ大統領を生み出した」

 2016年の米国大統領選挙では、このような指摘が盛んに見られた。実際、「ローマ法王がトランプ氏を支持、世界に衝撃」などのさまざまなフェイクニュースが、インターネット上を駆けめぐった。

 そればかりか選挙直前には、主要メディアの選挙ニュースよりも、偽の選挙ニュースのほうが、フェイスブック上で多くのエンゲージメント[注1]を獲得していたことがわかっている[注2]。シェアの数だけ見ても、選挙前3カ月間で、ドナルド・トランプ氏に有利なフェイクニュースは約3000万回、ヒラリー・クリントン氏に有利なフェイクニュースは約800万回、合計約3800万回もシェアされたという調査が発表されている[注3]