どこの業界でも、低コスト構造を武器にした企業が現れるが、迎え撃つ業界リーダーや既存企業は過小評価しがちである。古くはウォルマートやサウスウエスト航空、デルが浮かんでくるが、最近では、ドイツ小売企業のアルディ、アイルランドのライアンエア、イギリスのイージー・グループなどが業界地図を塗り替えている。また近年、低価格志向のセグメントが確実に広がっているが、ここに参入した大企業はほとんど完敗している。では、どうすればよいのだろうか。本稿では、低コスト企業の本当の強みを踏まえたうえで、既存企業の対抗策について解説する。