ウォルマートが取り入れた
データドリブン経営とは何か
アマゾン・ドットコムの破壊力が凄まじい。2017年9月に米トイザらスが経営破綻した。続いて2018年10月には、創業100年以上の歴史を誇る、小売り最大手として名を馳せたシアーズ・ホールディングスが破産に追い込まれた。
その一方、アマゾンに唯一、対抗できているのが流通大手ウォルマートだ。ウォルマートは、生き残り策として、ジェット・ドットコムをはじめとしたオンライン通販会社を立て続けに買収した。これにより、インターネットで注文して当日、店舗で受け取るという新たなビジネスモデルへの転換を図ることができた。
これは、アマゾンの当日受け取りサービスへの対抗策である。ウォルマートは、店舗で在庫があるのかもわからない商品を探す手間や、レジに並ばなければならない時間を無駄にしたくないという消費者のニーズを汲み、店舗の在庫情報をウェブ上に表示するようにした。しかも、客が倉庫に取りに行くのではなく、受け取り機の前で待てば、自動的に商品が出てくる仕組みだ。